
1986年 福音館 あかちゃんの絵本 福音館書店
白くて、ぽっこり丸い赤ちゃんのくつが、1足。「ぱた ぱた」歩いて、さんぽにおでかけ。「ぱたぱたぱたぱた」と走ったり、つまさきで「とん とん とん」と飛びはねてみたり…。ころんでも、だいじょうぶ。ひとりで起きよう、「ほら できた」。
くつを履いているはずの赤ちゃんの姿は描かれておらず、くつだけが、走ったり飛んだりする、ちょっと不思議な雰囲気。その分、くつが変化する様子がていねいに描かれていく。表紙の、ぱりっとしたくつの黄色いヒモは、ほどけたまま。表紙をめくれば、ヒモは結ばれていて、出発の準備は万端。転んだ後、起き上がろうとするくつにはしわがよって、ゆがみ、赤ちゃんがしっかり力を入れている様子が目にうかぶ。そして、おさんぽを終えたくつは、くたっとやわらかく、お疲れさま、と声をかけたくなる風情だ。歩き始めたばかりの赤ちゃんに、おさんぽの前にも、後にも、読んであげたい。
著者は『はじめてのおつかい』、『こんとあき』の林明子。本書はロングセラー『くつくつあるけのほん』シリーズの1冊。0歳から。(門倉紫麻) - Amazon.co.jp